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蒔絵の小箱
2015年5月23日(土)
2015年8月16日(日)
繊細できらびやかな装飾、洗練されたデザイン、手の平に乗る愛らしい大きさ、更に小さな箱がいくつも入っているものもあり、アクセサリーを入れてもよし、お菓子を入れてもよし、蒔絵の小箱はついつい集めたくなる要素を備えている。
蒔絵は日本独自に発展した漆器の装飾技法で、幕末・明治期にその技は極致に達した。鎖国の開けた19世紀には、西洋人たちをも魅了し、おびただしい数の蒔絵の小品が海を渡っていった。元来お香を納めるために作られた小箱も少なくないが、その蓋をあける時、西洋の人々もまた、日本の風雅な遊びの面影をみることができたのかもしれない。
今展では、欧米より里帰りした作品を含めた小箱、およそ60点を展示する。