刺繍と天鵞絨
2016年8月20日(土)
2016年11月13日(日)
「刺繍絵画」「天鵞絨(ビロード)友禅」などと呼ばれた明治の染織繍をご存知でしょうか。
絵筆の代わりに絹糸や金糸を用いて、写実的でありながら独自の存在感を放つ花鳥、風景、動物などをあらわした刺繍。天鵞絨の一部を起毛させることによって、繊細な風景描写を得意とした天鵞絨友禅。光の反射まで計算し尽くされた作品は、明治宮殿を彩り、万国博覧会で披露されるやいなや西洋の人々の度肝を抜きました。
江戸時代に培われた名人の技が、西洋との出会いをへて、ここ京都で一気に花開いた明治の染織繍。今展では、西村總左衛門(千總)、飯田新七(髙島屋)らが手掛けた作品をはじめ、空前絶後の技術と優美さを誇る明治の刺繍、そして天鵞絨友禅の作品をご覧いただきます。絹糸の輝きをどうぞご堪能ください。