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2024-11-06 / 2014-11-22

これまでの企画展

金工鐔の美

2014年11月22日(土)

2015年2月15日(日)

 刀を保護し、かつ携行するために付けられている刀装具は、戦のない平和な江戸時代の間に、多彩な装飾が施されるようになり、美術品としての価値が急速に高まった。刀装金工たちは、刀装金具という定まった形式の中に、鉄・金・銀・銅・赤銅・四分一などの金属と高度な彫金技術を駆使して花鳥風月や様々な文様などを描き、絵画と立体の融合が見事になされた美の世界を作り出した。

 刀装金具には、鐔、縁頭、目貫、小柄、笄などがあるが、中でも鐔は、掌に丁度収まる大きさ、ずっしりとした金属の重み、刀装金工達が絵画的表現をするのに程よい画面サイズと表裏のあるその形態から、単に刀装具という枠を超え、独立した美術品として現在に至るまで多くの美術愛好家を魅了している。

 今展では、後藤一乗や加納夏雄等、京金工をはじめ、石黒派、水戸金工らが手掛けた鐔を展示する。各種金属を用いて風雅で優美に装飾がなされた金工鐔の世界をご高覧いただきたい。

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