SATSUMA -京薩摩
2015年8月22日(土)
2015年11月15日(日)
明治期に京都で製作された、薩摩金襴手様式の陶器のことを京薩摩といいます。貫入のある黄みを帯びた素地に、特別に豪華な金彩色絵をほどこした、細やかで華やかな薩摩焼。西洋でSATSUMA と呼ばれたこうした陶器は、幕末・明治の万国博覧会で高い評価を受け、西洋の人々の間で一種のブランドとなっていました。
江戸時代から長い陶器製造の伝統を持つ京都の粟田口でも、明治の初めよりいち早く薩摩金襴手様式に習った独自の「京薩摩」の製作が盛んに行われるようになります。古くから培われてきた職人の技術と、西洋との出会いによる意匠や釉薬の変革が融合し、歴史上類を見ない絢爛豪華な作品が生み出されました。
本展では京薩摩を代表する錦光山の作品の他、大阪薩摩の薮明山、神戸薩摩の精巧山など京阪神を中心に、横浜薩摩、鹿児島の本薩摩など世界でも有数の輸出薩摩焼コレクションを展示致します。時代が生んだ華麗なる京薩摩―SATSUMAの世界をお楽しみください。