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2012年5月25日(金)〜8月19日(日)
  ボリビア織に初めて出会ったのは今から33年前、アメリカの蚤の市であった。以前からインディオの文化に興味を持っていてインカやプレインカ文明の土器や布の事は知っていたが、この様に色鮮やかで面白い文様が織り込まれた布がボリビアの高地で今も織られている事は驚きであった。両面織りで表にも裏にも美しい文様が織られていて、その美術品としての価値の高さを即座に感じ、たちまち虜になってしまった。

 ボリビアの首都ラパズは標高4000メートル。世界で一番高い所にある首都である。チチカカ湖の近くにあるラパズには、その周辺の村々からインディオ達が織物を売りにやって来ていた。布の文様は村によって著しく異なり、特に美しく個性的なのは、ポトロ、タラブコ、チャラザニの3つの村である。

 インディオの女性達は四六時中、コマを細長くした様な道具を空中で回して羊やアルパカの毛糸を紡いでいる。19世紀半ば頃から化学染料アニリンが入りはじめ、鮮やかな色はアニリンで染めている。織機は地面に4本の短い木の棒を打ち込み、その上に長い2本の棒を平行に固定した原始的なものを使うのが一般的である。しかし彼女達の作った織物を見ると非常にタイトで緻密に織られており、その技術の高さに驚く。

チュスパ(コカ袋)/ ポトロ
Chuspa (coca-leaf pouche) / Potolo Region
チュスパ(コカ袋)/ チャラザニ
Chuspa (coca-leaf pouche / Charasani Region
アクス(スカート) / タラブコ
Aksu (skirt) / Tarabuco Region
 あれから30年以上経つが、日本では未だにこの素晴らしい美術品であるボリビア織が大々的に紹介されたという話は聞かない。あの当時既に文明国から大量生産品の衣服がアンデスの村々にも浸透し始め、伝統的な織物を織る女性が絶滅寸前だという話を聞いていた。

 インカ文明がスペイン人達によって滅ぼされた後、19世紀半ばから20世紀にかけて花開いた新しい織物、アンデスの砂漠地帯で色彩に飢えた人々と化学染料との出会いから生まれた鮮やかな色彩の美術品が現在どうなっているのか私は知らない。

清水三年坂美術館館長 村田理如







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