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2007・8/29(水)〜11/25(日)
喫煙の習慣は江戸時代初期に南蛮人(ポルトガル人)達により日本に伝えられたと言われている。長崎に伝わるや、途中の地方都市を飛び越えて、瞬く間に京都で大流行し、すぐに煙草が栽培され、国産の煙管が作られるようになった。初期の頃の煙管は大作りであったが、やがて時代とともに小型化し、装身具としての役割も持つようになる。材質も、当初は真鍮や鉄のものが大半であったが、金、銀など高価な金属も使用され、手の込んだ技法も見られるようになる。また煙管を持ち運ぶ為の煙管筒や煙草を入れる袋も、豪華な装飾を施した美術品としても見ごたえのあるものが多く作られるようになる。これら喫煙用の「提げ物」は、男女を問わず着物の帯から提げ、腰の部分のお洒落を演出する為の重要な装身具としての機能をはたしていた。元禄以降には、度重なる奢侈禁令、つもり贅沢禁止令をかいくぐって密かに作られたものもあれば、一見地味に見えて、実は表から見えない部分に、各自創意を凝らしたお洒落な装飾を施していたもののある。こういったいわゆる「粋」の世界は、そうした規制の下で発達した美意識とも言えよう。しかし、見ごたえのある煙草入れが作られるようになるのは、やはり明治以降である。江戸幕府が崩壊し、奢侈禁令がなくなり、やがて廃刀令が出されると、今まで武家社会をパトロンとして刀装具を作っていた刀装金工達が、生活の為に「提げ物」の金具を作り始めたのである。彼らの卓越した技術とセンスは素晴らしい作品を次々と生み出していった。その中には当代随一の金工、加納夏雄、海野勝Eもいた。明治も時代が下がると、洋服の流行とともに、都会では刻み煙草に代わり、紙巻き煙草が主流となってくる。そうすると腰から提げる煙草入れに代わって、洋服のポケットに納められるシガレットケースが作られるようになっていった。今回の展示は「提げ物」だけでなく、移り変わる時代の中で生み出されてきた、江戸後期から昭和初期にいたるまでの歴史に残る名工達の作品をご覧頂きたい。
  牡丹金具一ツ堤 加納夏雄        孔雀絵巻箱 海野勝E         兎金具煙草入れ 海野勝E



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