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〜国内向け作品と輸入用作品〜

2007.2.28(wed)〜5.27(sun)

 1868年、250年以上続いた幕藩体制は崩壊し、明治政府が生まれた。それまでは将軍家や大名家をパトロンとして生計を立てていた刀装金工たちは、武士階級の消滅とそれに続く明治9(1876)年の廃刀令施行により突然、生活の糧を失うことになる。やがて彼らは殖産興業政策を推し進める明治政府の指導のもと、刀装金具の加工で培った高い技術で花瓶や香炉などを作るようになり、それらの精緻で優美な金工製品は、工業製品と呼べるものを持っていなかった開国まもない日本にとって、重要な輸出品の一つとなっていった。
 日本が国家として初めて公式に参加した明治6(1873)年のウィーン万国博覧会では、金工をはじめ日本の工芸品は爆発的な人気を博した。特に金工作品に対する称賛の声は大きかったという。それもそのはず、当時の欧米諸国で作られていた金工作品はブロンズや銀の鋳造品が多く、日本のように金、銀、素銅(すあか)、赤銅(しゃくどう)、四分一(しぶいち)といった多様な色金(いろがね)を用いて、高度な彫りや複雑な象嵌(ぞうがん)技術で加工したものは皆無であり、当時の日本の金工技術はダントツで世界一であったといえる。
 明治という時代は、金工を志した人たちにとって波乱の時代であった。しかし彼らは、武家社会の崩壊、開国、国際化、といった激流に翻弄されながらも、そのなかで刀装金工の技術を生かして、色彩感のある絵画的な表現で世界に類のない美術品を創り出した。
 今回の展示では、当時の帝室技芸員であった、加納(かのう)夏(なつ)雄(お)(1828-98)、海野(うんの)勝E(しょうみん)(1844-1915)、香川(かがわ)勝広(かつひろ)(1853-1917)、塚田(つかだ)秀鏡(しゅうきょう)(1848-1918)といった明治を代表する彫金の名工たちの作品をはじめ、開国まもない日本の国力を下支えしたその技と美をどうぞご観覧下さい。

鷺図花瓶 一対
香川勝広 KAGAWA Katsuhiro
撮影:木村羊一
芍薬図懐中時計蓋
加納夏雄 KANO Natsuo
撮影:木村羊一





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